「AI」というキーワードをテレビでもよく見かけるようになってきました。
AIには大きく2種類あります。
の2つです。
メディアで話題となった「アルファ碁」は弱いAIに分類されます。弱いAIというのは、特定の目的に限って課題解決を行うAIです。一方、強いAIはざっくり言うと”人間の脳みその原型”みたいなもの。特定の分野に限らず、人間がスキルアップするように自主学習するAIです。
タイトルにある「AGI(汎用人工知能)」は強いAIです。AGIと普通のAIは何が違うのか、渋谷発の機械学習コミュニティ「Team AI」のAGI開発プロジェクトをもとに調べてみました。
Team AIが発表したAGIのプロトタイプに関する記事があったのでツイート👇
【"強い"AIである #AGI の特徴とは】
①「汎用人工知能二元論」によるオリジナルデザイン
②人間の感情と理論的な機械としてのモード切替が可能
③フルスクラッチで開発したプログラム
④ビジネス用普及プログラム活用による安価なAGIを実現
⑤リアルロボットにも接続可能https://t.co/DwtlJ24TYS— もと📱デジタルライフハッカー (@moto_ssk) April 2, 2018
ツイートのタイトル部分ですが、厳密に言うと「Team AIが開発したプロトタイプの特徴」です。
AGIは普通のAIとどこが違うのか?
Team AIのアドバイザーを務めるロボットエンジニアの伊藤博之氏の言葉を引用します。
普通のAIと何が違うのかといいますと、ものすごく簡単に言えば「自分で考えたり、自分で学習したり、万能な可能性を秘めている人工知能」を指します。
基本的な教養を覚えれば、あとは自分で情報を収集して学んでいくという自立したAIのようです。
Team AIの代表を務める石井大輔氏(@ishiid)と伊藤博之氏のAGIプロジェクトに関する対談動画です。こちらを見るとAGIプロジェクトとは何か把握できると思います👇
対談の中でおもしろいなと思ったのが、伊藤氏が言っていた、
脳そのものを再現することにはこだわっていない
という部分です。エンジニアリングとして考えると、メカニズムをいかに機械的に再現するか?が真っ先にきそうです。ただ、伊藤氏はそこに重きを置いているわけではなく「いかに人間社会を生きていくか(人間との共存)」を大事にしているというのがおもしろい。
たしかに、同じことが起きても全人間が同じ感情を抱くわけではないですよね。
そう考えると、なぜその感情が生まれたのか?を学習する方が本質的な気がします。思考パターンは宗教観や趣味、文化が影響しているでしょうから。それゆえ難しいと思いますが、寄り添うことをロボットにやってもらうには感情や倫理観を学んでいることは前提であってほしいと個人的に思います。
Team AIが伊藤氏をインタビューした記事に「AGIプロジェクトを通して何を目指しているか」が書いてありました。
伊藤氏の個人的な目標としては、2020年の東京五輪でAGIを搭載したロボットが働いていることを目指しているそうです。伊藤氏はあくまで人型にこだわっているそうで、過去には、
を開発したそう。人型にこだわることで人間と一緒に暮らしていけるロボットを目指しているそうです。
個人的に人型はリアルすぎるとちょっと敬遠しちゃいそうなので、Pepperみたくキャラクター感がある方が人間社会に馴染みやすいのかなと思ったり。ボストン・ダイナミクスのロボットは機械的すぎてそれはそれで近づきがたそうなのですが…
AGIを搭載したロボットが増えていくと映画「アイ、ロボット」の世界がいよいよ現実化しそうです。
「人間とは何か?」
という本質的な問いを考える機会がどんどん近づいているように思います。
Team AIが目指すAGIプロジェクトも”人間だと思えること”を目指していますし、トランスヒューマニズムも人間を拡張するテクノロジーなので、改めて定義を作ってくタイミングなのかもしれません。トランスヒューマニズムについて少し触れた記事はこちら👇
そのためには宗教観や文化を学ぶことが必要だと思っています。「無意識の整え方」を読んでも同じようなことを思いました。
テクノロジーの進歩は「人間とは何か?」といった本質を問う問いや、これまでの概念にはない問いを生み出しますね。
これからのテクノロジーを考えたとき、トランスヒューマニズムをどう捉えるか。
人間の拡張と捉えるか、進化と捉えるか。
進化というと環境変化とセットのような気もする。そうなると拡張?
拡張だとすると、倫理的にどこまでOK?
などなど
テクノロジーはこれまでにない「問い」をたくさん生み出すね— もと📱デジタルライフハッカー (@moto_ssk) March 31, 2018