「自分の頭の中に出てきた速度で指が動けばいいのに」
とプログラムを書いてるとき、たまに思います。ゾーンに入るじゃないけど、ノッてるときはタイピングさえ簡略化したくなるんですが、そんなことも近い将来できそうですね。
音声入力ならぬ意識入力とでも言いましょうか。見た目はダサいけど。
MITのチームが開発した「AlterEgo」は顎にデバイスを装着して、神経筋の信号を読み取ることで”頭の中の言葉”を読むそうです。しかも確度は92%らしい。音声入力に負けず劣らずですかね。
「AlterEgo」が完成すれば、脳は元気でも体の病気で思うように言葉を発せない方や、耳の聞こえない方とも手話などを必要としないコミュニケーションが実現するかもしれません。
僕がテクノロジーと出会った中3の夏を思い出しました。
いまの僕にとって、”第2の脳”といえば「Evernote」です。
ブログネタを集めたり、日記を書いたり、気になる記事をクリップしたり、勉強会のログを残したり、奥さんと旅行計画を立てたり、いろんなシーンで活用しています。
仮に「AlterEgo」がWebアプリケーションと同期するようになれば、意識したタイミングでログに残せるようになりますよね。そう考えると、リアルに第2の脳じゃんって話です。
今のプロモーション動画を見ると、頭の中の言葉をアウトプットするだけですが、これがインプットもできるようになれば、デバイスレスで相互にメッセージやりとりが可能です。
マジでテレパシーの世界ですね。
先週、読んだ記事のひとつが興味深かったのでこんなツイートをしました👇
防御線を張るようにいつもオブラートに包んで話してると、いざ言わないといけない時きちんと伝わらないし、伝えられない。
個人的に本音ってうまく文章にしづらい。うまく言わないとと思うと余計言えない。短文で構わないという雰囲気も本音を言うには必要かも。https://t.co/gWhjEHnjmU @naoyuki884— もと📱デジタルライフハッカー (@moto_ssk) April 6, 2018
「正しいこと(本音)を伝えることができる組織が少ない」という記事ですが、従業員が「AlterEgo」を装着しながら仕事をすると、本音のオンパレードでそれはそれでカオスな状況になりそうです。
ただ、日本人の文化にある「本音と建前」の概念は崩壊するでしょうね。
必要なことを最小限で伝えるコミュニケーションに変わると思うので、会議のための会議や回りくどい表現は淘汰されると思います。それはそれで便利だと思うんですが、モチベーションを維持できるかは疑問です。無駄だけど必要なコミュニケーションって少なからずあると思うので。
まあ、日本人の勤務時間の使い方は非常に非効率というデータがあるので、どのみち改善が必要なんですが…
「AlterEgo」の記事を取り上げ、勝手にこれからのコミュニケーションを妄想してみました。
ブロックチェーン技術と連携すれば、名実ともに「思考」が価値になることだってあるかもしれません。いろんな妄想ができます。
ただ、テクノロジーは本来手段であるはずなので、どのような使い方を許容範囲とするかきちんと定義する人がこれからは求められるのかもしれません。
自動車の自動運転にしても、今問題になっているひとつに倫理観があります。テクノロジーを活かすも殺すも、定義それ自体なのかもしれません。
ところで「AlterEgo」は直訳すると「分身」。なんだか怖いネーミングです(笑)
(画像はTechCrunch Japanから)