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デジタルトランスフォーメーションにより「IT企業」がなくなる

デジタルトランスフォーメーション

デジタルトランスフォーメーションという言葉をご存知ですか?

デジタルトランスフォーメーションとはざっくり言うと、
IT技術を活用して新しい価値を作ろうというビジネス概念です。

最近は1人1台スマホを持つのが当たり前になってきていますし、
ネットショッピングの機会が増えたり、電子書籍が登場したりとIT技術・製品を使うことは日常です。
ビジネスにおいてもITは当たり前の資源になってきていますよね。

デジタルトランスフォーメーションが進むことで「IT企業」がなくなる日は近いかもしれません。

ITは当たり前の経営資源になってきた

最近のIT利用例を考えてみます。

UberやAirbnbのように、車で移動したい人や宿泊したい人と
車の所有者や家の所有者をインターネットを通してマッチングさせるサービスが目立ちます。

その他にも昨年末に話題となったZOZOSUITなどもITとファッションを融合した
これまでにない新しいサービス(価値)です。

このように、IT技術の発展によりITは当たり前の経営資源になってきています。

これからのICT時代の基盤となる”第3のプラットフォーム”

では次にITをもう少し具体的に捉えてみようと思います。

IT技術の活用を指す言葉にICT(Information and Communication Technology)があります。
ICTを支える技術基盤のことをプラットフォームと呼びます。
IT専門調査会社のIDC Japanは第3のプラットフォームを提唱しています。

この第3のプラットフォームは『SMACで構成されています。

  • S:ソーシャル
  • M:モバイル
  • A:アナリティクス
  • C:クラウド

ちなみに、第1のプラットフォームは『メインフレームと端末』、第2のプラットフォームは『クライアント/サーバシステム』で構成されおり、現在は第2から第3へのシフトが進んでいると言われています。

ここまでをまとめると、デジタルトランスフォーメーションとは、
SMACを活用してこれまでにない新しい価値を創出することと表現できます。

SMACを前提にビジネスを考える時代になるということは、
すべての組織がITサービスを提供することなるので、全部IT企業じゃんっていう。
そうなると、これまでのように「IT企業」とわざわざ括る必要はないですよね

これからのIT人材に求められるのは”自ら組み立てる力”

プラットフォームの話には続きがありまして、AI、IoT、VR、ARは第4のプラットフォームに位置付けられるのではないかと言われています。
いわゆる、すべてのモノや人がネットワークで繋がる時代ですよね。

そのような時代に求められるIT人材について参考になる記事がありました。

興味深かったのが以下の文章です。

いまユーザー企業が求めているのは、IT企業の事情がわかり彼らの提案を値踏みでき、コストパフォーマンスの高い情報システムを作れる人材ではありません。ITの価値や可能性を正しく理解し、デジタル・トランスフォーメーションを主導する人材なのです。

これまでの時代とこれからの時代で大きく異なるのは、
いつも完全な形で業務やデータが渡って来ないという点ではないかなと思います。

これまでの時代は、ウォーターフォールモデルだったり、
RDBを使ったデータ保持だったり、業務やデータにルールを決めていた時代。

一方、これからはSMACやIoTを活用し、よりリアルタイムにデータ取得ができます。
しかし、データとしては不完全だったり、中には欠損もあるかと思います。
それらを適宜解析し、仮説と検証を繰り返し、最適解を見つけていくのがこれからの時代かなと。

依頼された業務を効率よく消化するのではなく、
自ら問いを立て、論理を組み立て、仮説と検証を繰り返していくこと

これからの時代のIT人材には必要な思考、スキルになっていきますね。

まとめ

今回はデジタルトランスフォーメーションという言葉を皮切りに、
今後のICT時代のビジネス、求められる人材について調べてみました。

業務の効率化や仕事の自動化はIT技術で代用される時代になっていくからこそ、
SMACやAI、IoTを使ってどんなビジネスを実現したいのかを
しっかり見据えることが重要になると感じました。

ITを導入すればOKという考えだけでは簡単に淘汰されることになるでしょう。

ITを使って何をするか?なぜその技術が必要か?など、
問いを立て、ビジョンを描く力を鍛えていくことを訓練していこうと思います。