教育の2020年問題
という言葉を聞いたことがありますか?月曜から夜更かしできそうなネーミングです。
ざっくり言うと、2020年に高校と大学の教育内容が大きく変わります。
文部科学省のページにもありますが、現代のIT社会の発展のなかで今後も日本が国際競争力を持つためには、初等教育の段階からITに触れることが重要という考えです。
なかでも、高校教育、大学入試において大きな改革があると言われています。
現在、大学入試といえばセンター試験が思い浮かぶと思います。
雪も舞う寒空のなかセンター試験に向かう方々がインタビューに答えている映像が印象的です。
冬の風物詩とも言えるセンター試験は2019年度(つまり2020年1月実施分)を最後に廃止されます。
では2020年度からはどうなるのか?
それが「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」です。
センター試験と大きく異なるのは実施時期です。センター試験は毎年1月の第2土曜と日曜で年1回の受験ですが、新テストは年に複数回実施されることが検討されています。
そして、評価対象も思考力、判断力、表現力を中心に行うようになると言われています。従来のような一問一答形式ではなく、記述式問題や複数回答形式の問題、そして科目を跨いだ問題など、より総合力が求められるような形に変わっていきます。
マークシート形式の試験はある程度馴染みがあると思いますが、CBT形式はどうでしょうか?言葉自体聞いたことがない方もいらっしゃるかもしれないですね。
CBTはComputer Based Testingという言葉の略で、コンピュータ上での試験です。
つまり、出題も回答もコンピュータ上で行うので、当然コンピュータ操作になれる必要があります。
このような改革が待ち構えているので、冒頭で述べたように初等教育からITに触れておく必要があるよねという話です。
実際、2020年からプログラミング教育は必修化になりますね。
教育の2020年問題をテーマに、高校教育や大学入試が大きく変わることについて触れてきました。
このような取り組みの背景にはIT人材不足が大きく関係しています。
経済産業省によると、2016年時点でIT人材は約17万人不足しており、2020年には約37万人、2030年には約79万人も不足すると試算しています。
IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果を取りまとめました(METI/経済産業省)
だからこそ、IT人材の育成や確保に向けた動きが活発化しているというわけです。
小学生向けプログラミング教室も近年、急激に増加しています。(以下、サイト内にグラフあり)
また、小学生向けのおすすめプログラミング教室なる記事もありました。
国としてプログラミング教育を推進していくことで、民間企業も教育市場に参入しやすくなると思いますし、当事者である子供達にとっても将来の選択肢が拡がることに繋がっていくと思います。
一方で課題としてあるのは、教えることができる人材の育成、確保かなと思います。
教育現場の教師のみなさん、そして子供達にとって一番近い教育者の親のみなさんも一緒になってITリテラシーを高め、一緒に学んでいくことが必要になると思います。