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できるエンジニアほど陥りやすい思考

エンジニア、思考、マーケティング、仕様書、アジャイル

どうも、佐々木(@moto_ssk)です。

普段、Webアプリの開発をしています。開発以外にも技術系の新入社員研修の講師もしてます。

これまで仕事をしてきた自分自身の経験や、お客さん、優秀なエンジニアと話しているときに感じるのが「できるエンジニアほど陥りやすい思考」があるんじゃないかということ。そして、その理由はマーケティングスキルの欠如ではないかと。

佐々木が感じる4つの陥りやすい思考をまとめてみます。

その①:必要か?の前に作れるか?

お客さんと話していると「こういうことしたいんですよね〜」という意見が必ずあると思います。このとき真っ先に考えてしまうのが「どう作るか?」になってること多くないでしょうか。

どういう位置付けの打ち合わせかにもよりますが、本来考えるべきは「どう作るか」よりも「なぜ、それをしたいのか」という理由の部分。理由を掘り下げることでシステム化するのかどうかから考えることが本来最初にやることではないかと思います。

まあ作れるので、作り方を考えちゃうのはエンジニアあるあるですよね…。

その②:技術的な欲求を無意識に優先

いざ作ろうとなったときにありがちなのが、自分の技術的な欲求を無意識に優先してしまうこと。エンジニアリングって解法はいくつもあるので、これという正解がありません。正解がない故に、自分が一番やりたい(得意な)方法で作ろうとすること多くないでしょうか。

果たしてその方法で作ったものはお客さんにとって使いやすいものなのか。技術レベルが高いとお客さんの満足度も比例して高まるものでしょうか。誰が使うかの視点は大事ですよね。

その③:いつの間にか”作り上げること”に注力

開発が進むとある程度の仕様(お客さんの要求)も固まってきます。(開発プロセスはアジャイルを想定してます。)

開発が進むということは納期も近づいているということになるので、納期までに終わらせる意識も高まってきます。そんなときにありがちなのが、いつの間にか”作り上げること”に注力してしまうことです。もう少し言うと、”動くものを作る”ことに意識が向きがちになるということです。

確かにその方法でも期待する動作は得られるけど、本当にそれで大丈夫?メンテナンスしやすい?他でも使える?など、再利用性、保守性の高い開発の優先度が下がってしまう状況ですね。

その④:お客さんの声より仕様書の文字を優先

いよいよ切羽詰まったときに陥るのが「お客さんの声<仕様書の文字」です。

「仕様書に書いてあるから」という言葉の裏には、事前にこれで決めたはずでしょ!今変えると全体を見直さないといけない…というシステムへの影響度合いを考慮してのことでもあります。

ありますが、本来システム開発の目的は、システムを使うことでお客さん自身の業務の簡略化や効率化を図ることが目的であるはずなので、仕様書優先は作ることに目的が入れ替わったことを表していると思います。

ただ、このあたりは今の工数ビジネスの悪い部分だとも思います…

課題はマーケティングスキルの欠如

このような思考に陥らないようにするにはマーケディングスキルを身につけることなんじゃないかと思います。

これは僕自身も課題として感じているんですが、これらの4つの陥りやすい思考は「お客さんが何を求めているのか」「市場では何が受け入れらているか」というマーケティング的思考が欠如しているからではないかと思います。そこがないので自分の中にある「作り手思考」が優先される(というかそれしかない)んだと思います。

マーケティングスキルはシステム開発業界、なかでも受託開発メインだとなかなか仕事から学ぶことは難しいと思います。自分で、仕事外で、学ぶようにしないと難しいんだと思います。

一緒にマーケティングスキル学んでいきましょう。