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福祉業界の「リアルを知る」ということ

書斎の机の上

福祉業界で働くとはどういうことか?

福祉業界で働いている方、就職や転職を考えている方にとっては気になるテーマと思います。

そうでない方にとってはあまり気にならないかもしれませんね。

でも、どんな働き方をしているのか?を知るって結構大事なことだと思いました。

先日、とあるセミナーに参加してきました。

テーマは冒頭の内容で、講師は施設を運営なさっている方でした。

僕が参加した理由は、単純に知りたかったからです。

なぜ知りたかったのか?

何度かこのブログで書かせてもらってますが、僕の母親は介護士をしています。

僕が福祉業界に興味を持ち始めたことのきっかけでもあるんですが、今年のゴールデンウィークに実家に帰省したとき母親と仕事について話す機会がありました。

話をする中で、やりがいを持って働いている母親の口から、「なんでこの仕事をしてるんだろう?とたまに感じることがある」という言葉が出てきました。

誰しも働いてたら感じることはあると思います。でも何故かそのときの母親の表情が忘れられず、母親が働いている福祉業界について知ってみたいという気持ちが芽生えました。

なぜ「給料が低い」のか?

知りたいと思うようになり、個人的に書店に足を運んで業界の仕組み本的なもので勉強してみた結果、以下の3点が大きく課題なんだとわかりました。

  1. 財源不足
  2. 人材不足
  3. 施設不足

※ 僕は介護について勉強しました。あくまで介護業界についての見解です。

この課題の中で人材不足について考えます。

セミナーの中で出てきたのですが、離職率が約18%というデータがあります。

離職理由のトップは待遇面で、中でも給料が低いという点があるということです。

では、なぜ給料が低いのか?

個人的に勉強した結果、介護報酬による部分が大きいのではないかと思いました。

介護報酬とは、ざっくり言ってしまえば介護サービスに対するお金です。

もっと知りたい方は厚生労働省のサイトをご覧ください。

介護報酬は法的に定められています。

なので、サービスに対する対価は法的に決まっているということになります。

介護施設の収入は利用者の負担分と介護報酬で大体決まるようなので、そこから施設の運営と人件費の支払いをすることになります。

そうすると、施設を維持していくために人件費が削られる傾向にあるのです。

福祉業界で働く人が不足するとどうなるか?

人材不足が進むと深刻になってくるのが、誰が介護をするのか?という点です。

介護従事者が減ると、必然的に介護できる人数が減ります。

介護できる人数が減るということは、施設に入れない人が増えます。

施設に入れない人が増えると、介護が必要でも自宅で待機する人が増えます。

自宅で待機する人が増えると、自宅で介護する人が増えます。

自宅で介護する人が増えると、生産人口が減ります。

生産人口が減ると、日本経済に大きく影響します。

かなり深刻です。

特に超高齢社会まっしぐらの日本にとってとても大きな問題です。

講師の方はここを大きく危惧なさっていました。

働き手を増やしていかないといけない。

そのためには働き続けたいと思える環境を作っていかないといけない。

これは講師の方の言葉です。この言葉がとても印象に残りました。

福祉業界で働くこととは?

働き続けたいと思える環境を作るというのはとても難しいことだと思います。

でも、福祉の現場はとても魅力的であるということを日本理化学工業 大山会長の言葉を引用して以下のようにおっしゃっていました。

人が幸せを感じる上で4つの要因がある。

  1. 人に愛されること
  2. 人に褒められること
  3. 人の役に立つこと
  4. 人に必要とされること

働くことで、2~4を感じることができるが、福祉が一番感じれると思う。

福祉業界で働くということは、お金に変えられない大切なこととしっかり向き合うということでもあるんだなと考えさせられました。

まずは「知る」こと

福祉業界を知ることで、知るということの大切さを改めて感じました。

知ることによって「もっとこうしたい」「こうできないのか」という疑問も生まれました。

疑問が生まれると解決するために行動することができますし、その行動が自分や周りに何かしらの変化を与えると思います。

知ることと行動することのバランスはとても大事ですね。

知っているだけで行動しない、何も知らず行動するというのはどこか勿体無い。

知らない世界を知ることで、自分が知っている世界と融合できる部分があるかもしれない。

知らないと何もできませんが、知ることで何かできるかもしれない。

恋愛でも相手のことを知りたい!という気持ちから始まりますよね笑

まずは「知る」こと。