今日は業務ハック勉強会なるものに参加してきました。
主催している方の説明によると、業務ハックとは以下のように定義されています。
従来の大掛かりな経営改革や業務改善ではなく、今どきのクラウドサービスを活用することで、身近な出来ることから改善を始め、 繰り返し型で業務改善を進めていくための手法やノウハウ をまとめて「業務ハック」と呼んでいます。
見えてきたのは”ルールの粒度”と”信頼関係”でした。
ルールがあることで誰が担当になってもある程度の質を保つことができます。
ところが、慣れてくるとルール自体が面倒くさくなることがあります。今すぐにでも取り掛かりたいのに一旦見積書を作成しないといけないだとか、本当に受注してもいいか上司に確認するだとか。ルールがブレーキになってしまう側面もあると思います。
ルールが細かくなればなるほど、業務を進めることよりルールを守ることに意識が向き、めんどくさいと思いながら取り組むためにケアレスミスも多くなり…結果、悪循環になることも。ルールはあまり細かくしすぎない方がいいのかもしれません。
ルールが細かいと”ルールから外れた状態”も目立つようになり、扱いづらい奴レッテルを貼りやすくなってしまいそう…。
ルール自体を否定しているわけではなく、ルールを細かくしすぎると目的と手段が入れ替わる現象が起きやすいのではないかと思っています。目的と手段が入れ替わると「なんでこれやってんだっけ?」となりがちですし、結果、なんでこんな想いしてまでここで働かないといけないの?とモチベーションを下げることにも繋がりかねません。
提供者の思惑が、かえって利用者の負担、手間になることがある。#業務ハック
— 佐々木基之📱デジタルライフをハック (@moto_ssk) March 3, 2018
管理する側からしたら、勝手なことされると困るのでルールを設け、全員が同じように働いてくれればと思う側面もあると思います。しかし、ルールがかえって負担や手間になることもある。
働く動機は人それぞれなので、全員が全員、同じことを同じようになる必要性はないのかもしれません。
組織で働く以上、何かしらのルールはあります。自由に取り組めた方が誰だってストレスフリーなのに、なぜルールを設けるのか?
ルールを設けざる得ない理由のひとつに”信頼関係”があるのではないかと思いました。
なんでもやってくれる、時間も守ってくれる、こっちが聞く前に状況を教えてくれる、そんな人と仕事をしたらむっちゃ楽ですよね。そんな人ってわかってたらいちいち事細かく確認する必要性もないです。そこには信頼関係があるはずなので。あの人なら大丈夫っていう。
逆の言い方もできて、管理されてる(細かく状況を確認される)と、「あ、信頼されてないんだ」って思う気がするんです。ルールは作れば万事OKというものではなく、前段の”信頼関係”を創ることをおざなりにしてはいけないなあと思いました。
業務改善って聞くと、「目の前の業務をいかに効率化するか」ってことだと勝手に解釈してたんですがもっと広い範囲から見直す必要があるんだなと思いました。
業務ハック勉強会の主催者の方が所属しているソニックガーデンという会社では「納品のない受託開発」をコンセプトになさっています。受託開発というビジネスモデルのルールを見直すことで、お客様との信頼関係を構築している例だと思います。
業務改善には“今やってることをやらないようにする”という手段もあるということですね。