小室哲哉さんの引退会見で、彼が最後に話した内容に注目が集まっていますね。
内容に対しては賛否両論あるようですが、個人的に感じたのは介護離職でした。
いろんな事情があっての引退だと思いますが、介護離職の一面もあるのかなと。
「2025年には認知症患者数が700万人」「2035年には3人に1人が高齢者」
と言われているなか、どう介護と向き合っていくのかは他人事ではないですよね。
自分も【介護のおしごと】と称して福祉業界の方々に話を伺ったこともあります。
FinTechやEdTechという言葉があるように、
テクノロジーで介護の課題を解決していく取り組みについて調べてみます。
富士通の「居住者の見守りソリューション」というサービスは、
居室内に設置した音響センサーで生活音をセンシングして居住者を見守ります。
カメラによる映像ではなく音を利用する点が発想になかったです。
音なら呼吸のモニタリングもできますし、転倒した音も検知できますね。
人の目や耳で確認しなければ気づけなかったことでも、
IoTを活用することで検知できるようになりますね。
特に夜勤は、施設によって1人で数名〜数十名を見ないといけない場合もあるので、
IoTを活用することで業務負担を軽減することに繋がりますね。
エーザイとMAMORIOが提携したお出かけ支援ツール「Me-MAMORIO」は、
Bluetoothを活用して位置情報をスマホなどで確認する小型デバイスです。
駅や施設に設置された固定受信装置や、
Me-MAMORIOのアプリケーションをインストールしているスマホに近づくと、
家族や介護従事者に位置情報を送信する仕組みのようです。
認知症の方の徘徊を防ぐことに繋がりますよね。
お散歩に連れて行きたいけど人手が足りないから難しいという場合でも、
地域の方の力を借りながら散歩してもらうことも可能になりそうです。
トリプル・ダブリュー・ジャパンの「DFree」は、
体内の動きを検知・分析して排泄のタイミングを事前通知するデバイスです。
DFree本体に超音波センサが内蔵されているそうで、
腰ベルトなどと一緒に装着して膀胱の大きさの変化を捉え、
排泄のタイミングを事前に予測する仕組みのようです。
排泄の意思を伝えることが難しい方でもデバイスを通じて伝えることができますし、
介護従事者の方も適切なタイミングでトイレ誘導を行えそうですね。
機械に排泄を管理されるという事実を受け入れることが最初は辛いかもしれません。
介護業界で実際に活用されている、活用が検討されている仕組みは、
まだまだ数多くありますし、これからさらに増えていくと思います。
介護業界が抱える課題のひとつに資金不足があると思います。
よい製品だとしても導入コストが高ければ採用されないであるとか、
介護保険の適用はどうするのかなど、法に関する部分も影響してきそうです。
また、介護は施設介護だけでなく在宅介護もあります。
在宅介護では家庭によりバックグラウンドが様々だと思うので、
どのように介護従事者の負担を軽減するのか(地域の助け、IoT活用など)が
より一層重要になってきそうです。
いくらIoT活用といえど、介護が全て代用されるわけでなく、
あくまで負担軽減や業務効率化の手段に過ぎないので、
地域の方の理解や協力が求められると思います。
突き詰めると個人個人が介護について理解と協力をしていくことが必要になるかと。
やはり他人事ではないのですが、そこをどう変えていくか・・・