2020年度から実施予定の「大学入学共通テスト」の試行調査が行われたようです。
文部科学省は4日、試行調査の問題と結果を公表したようですね。
新テストの評価対象は思考力、判断力、表現力が中心になるということで、
これまでのセンター試験に比べ、1問あたりの情報量は増えたようです。
限られた試験時間の中で解き切るには素早く解く力が必要なんだとか。
今回は試行調査の問題と結果をもとに感じたことをまとめていきます。
記事によると科目関係なく、全体的に情報量が増えているようです。
各科目の問題のページ数を過去3年のセンター試験で最も多かった時と比べると、現代社会、物理、化学を除く8科目で7~100%増。11科目合計のページ数は363ページと18%増えた一方、問題数は計288問と8%少なく、1問あたりの情報量が増えた。
出題された問題も確認してみました。(問題はリンク先から確認できます。)
やはりこれまでの問題とは毛色が違いますね。
会話の中から当事者が何を考えているかを推察したり、選択肢の中から該当するものを全て選ぶなど、しっかり把握しないと完答するのが難しそうです。
センター試験と試験時間に違いがあるのかは記載されていないのでわかりません。
仮に同じ時間だとすると、いくら問題数が減ったと言え、新テストの方が1問あたりの消費時間は多くなると思われます。
記事中にもありますが、思考力、判断力、表現力が評価対象の中心なので、
問題の傾向も大きく変わっています。
センターは試行調査の問題構成について「思考力・判断力・表現力を問う新しい傾向の問題の割合をあえて多くした」と説明している。
素早く解くには傾向に慣れることはもちろんですが、試験用の思考パターンを用意するのではなく、普段からの思考パターンを変えていく必要があるかもしれません。
と言うのも、実際に仕事をする上で情報処理能力は非常に重要な能力です。
しかも、情報処理能力は数ヶ月そこらで身につくものではないと私は思っています。
何度も繰り返すことで、以前は気づけなかったことに気づけるようになったり、
怪しいと思う部分がわかるようになったりと、
普段から考え続けることでようやく身についていくものだと思っています。
以前まとめた際にも少し触れましたが、今回の教育改革は、
今後も日本が国際競争力を持つため
という目的があります。
そこを考えると、やはり試験のためだけの思考パターンでは本末転倒なわけです。
情報処理能力を鍛えるの上で一番の近道は何かを考えてみると、
情報に多く触れ、咀嚼し、自分の意見を持つ
ということを繰り返すことなんじゃないかと思います。
日頃からGoogle Analyticsを眺めているとアクセスの傾向がわかったり、
とある情報(行為、施作、出来事など)との関係性を掴めたりすると思います。
やはり触れる時間が長ければ長いほど、得られる情報も増えます。
ただボケーと眺めても仕方がなく、「なぜ?」の意識で触れることが前提ですが。
試験の場合で考えると、より多くの問題を繰り返し取り組むことが近道だと思います。
そこで出てくるのが、おそらくCBTになるのではないでしょうか?
文部科学省がCBTをどのように取り入れ、どのような使い方をするのかはまだわかりません。
CBTを使って繰り返し問題に触れることが出来れば、自ずと思考パターンが構築されていくと思います。
教育の2020年問題。
実際に問題を見てみると結構難易度が増してるなと感じました。
単なる試験用の勉強を繰り返すだけでは対策が難しいのかもしれません。
繰り返しになりますが、思考パターンから見直していく必要があるのではと思います。
CBTなどの仕組みを利用して、何度も同じ問題や類似問題を反復して学習し、
物事の傾向や因果関係を学ぶということを繰り返すことが必要なのかもしれません。
そういった意味で、大学のための勉強と社会のための勉強が分断されにくくなり、
社会に出ても通用する思考パターンを学ぶことができるということであれば、
2020年度から始まる大学入試改革は大きな意味があるのかもしれません。